1999年始め。
私は机に向かっていた。来週しめきり。
いままで、休み無くずーっと絵を描いていた。ああだめ。もう、私どこか行きたい。(これを現実逃避という)そういえば2年も海外にいっていないじゃない。(仕事しろ私。してます)そうよ、来週。来週行くわ!そうだパリに行こう!(思い立ったら即決な私)・・・でも、こんな私につきあってくれる人いるかな?
電話に手をのばしYちゃんに電話する。Yちゃんはイラストのお仕事や漫画家のM先生のアシスタントをしている。「あ?Yちゃん。来週パリへ行こうと思うんだけど、一緒に行きませんか?」「うん、行きたーい。ちょっとM先生にスケジュール聞いてみるから待ってて。」ほどなくしてお返事が。「ちょうど、仕事の合間みたいだから、だいじょうぶよ。それでね、M先生もご一緒したいって言っているの。」
行きましょう。行きましょう!みんなでパリへ!
7月9日
朝7時頃駅で編集さんに原稿を渡す。こんなに早くに起こしてしまってすみません。「小林さん、荷物それだけですか?」私の旅行用荷物を見て編集さんが言う。私はいつもバックパックに荷物をつめるのでけっこうコンパクト。夏だし荷物は少な目。
10時に成田空港第一ターミナルでYちゃんとM先生と待ち合わせ。彼女たちに航空券を渡し、チェックインしたあと少し空腹だったので、おそばを食べる。
「あらもう出発30分前よ。」あわてて出国審査をするが、ここですでに10分前。まずい。走る。係りの人が探しに来た。「走って、走って!もう出発許可がでています!」飛行機に飛び乗り座席に着いたとたん、動きだした。はあ、こんなことは初めて。すみませんでした(と、成田空港の人にあやまる)。12時頃出発。航空会社はエールフランス。ミールはまあ、まずまずというところ、このエールフランスはパンのおかわりができます。ワインとシャンパンが飲み放題。さすがフランスだね。お酒が好きな方には楽しいでしょう。
映画は「ダブル・ジョパティー」・・・だったと思う。私は小説を読んでいました。パリへ行くので「ナポレオンとジョセフィーヌ」(中央公論社刊)お堅い本なのかと思っていたら、すごくおもしろくて、何がというとナポレオンてばジョセフィーヌにラブラブなの。いくつもラブレターの中身が書いてあって、ほんとう?これ?
現地時間5時頃パリ、シャルル・ド・ゴール空港に到着。
入国審査を終え荷物をピックアップし・・・目の前にカフェがあったのでいっぷくする。それから荷物をひきずってバス乗り場にいきたいのだが・・・この飛行場は初めてでよくわからない。私たちはターミナルFに到着したのだが、てくてく歩いてターミナルDまで来てしまった。表へ出たらちょうどエトワール凱旋門行きのエールフランスのリムジンバスが止まっていたので乗り込んだ。値段は・・・60F・・・今はユーロだから、変わっちゃったね。
パリは(わたしは)15年ぶりくらい。以前来たときは 英語を話すとフランス語に直されたり、「英語を話せないから」と言って道を尋ねても逃げていくご婦人とか・・・という思い出が。でも、街中にバスが入っていくと古い街並みにだんだんわくわくしてきました。
ポルト・マイヨを経由して凱旋門に着く。
凱旋門の近くにリムジンバスの乗降場があります。すでに7時をまわっていると思うのですが夏なので日の暮れるようすが無い。今回のお宿はシャンゼリゼ通り近くの「ホテル・ロード・バイロン」。シャンゼリゼ通りの地下鉄ジョルジュ・サンク駅から裏通りに入ったところにある三ツ星ホテル。
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